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レンタカー開業の手順|許可申請の書類・整備管理者から営業開始までの流れ

レンタカー事業を始めるには、営業所・車両・保険を用意し、料金と貸渡約款を決めたうえで、管轄の運輸支局に「自家用自動車有償貸渡業」の許可を申請します。申請書には、料金表と貸渡約款、登記簿謄本(個人は住民票)、配置する車両の一覧、整備管理者の配置などを書いた貸渡しの実施計画といった書類を添えます。許可を受けたら車両を「わナンバー」に登録し、予約の受け方と貸渡証などの書類を整えて営業を始めます。大きな店舗や多くの車がなくても始められ、中古車販売店や整備工場が今ある車や駐車場を使って小さく始めることもできます。準備を始める前に、管轄の運輸支局に相談しておくとスムーズです。

レンタカー開業の全体の流れ

事業の形を決めるところから記録と報告まで、レンタカー開業の8ステップの図

  1. 事業の形を決める(台数・お客様・場所)
  2. 営業所と車両の保管場所を用意する
  3. 車両と保険を用意する
  4. 料金と貸渡約款を決める
  5. 運輸支局に許可を申請する
  6. 車両をわナンバーに登録する
  7. 予約の受付と書類の準備をして、営業を始める
  8. 営業開始後も、記録と報告を続ける

必要な書類や細かな条件は、地域や時期によって違うことがあります。条件の数字(保険の金額など)も変わることがあるため、管轄の運輸支局で最新の内容を確認してください。

1. 事業の形を決める

最初に、何台で、どんなお客様に、どこで貸すかを決めます。観光客向け、地元の方向け、修理中の代車、法人向けの長期貸出など、お客様によって必要な車種や営業時間、予約の受け方が変わります。

小さく始めることもできる

レンタカー事業というと、たくさんの車や大きな店舗、多くのスタッフが必要に思われがちですが、少ない台数から始めることもできます。

  • 今ある車や駐車場を使える:中古車販売店・整備工場・板金工場などは、在庫車や代車、空いている駐車場を活用できます。新車をそろえる必要はありません
  • 今の事業の延長で始められる:代車の貸出を有料にする、宿泊のお客様や空港を使うお客様に貸すなど、既存のお客様に向けて始める方法があります
  • 少人数でも回せる:Web予約や在庫カレンダー、貸渡証の発行をシステムで行えば、受付や書類の手間を減らせます

業種ごとの始め方は「レンタカーを兼業で始めるメリット」で紹介しています。

2. 営業所と車両の保管場所を用意する

お客様への貸出・返却や受付を行う営業所と、車両を保管する場所が必要です。大きな店舗である必要はありませんが、運輸支局によっては、申請のときに営業所や保管場所の位置図・配置図などを求められることがあります。既存の店舗や駐車場を使う場合も、レンタカーとして使えるかを事前に確認しておきましょう。

3. 車両と保険を用意する

貸し出す車両を用意し、自動車保険に加入します。許可の条件として、対人・対物・搭乗者の補償の金額に基準が決められているため、保険会社に「レンタカーとして貸し出す」ことを伝え、基準を満たす内容かを確認しましょう。お客様向けの補償制度(免責補償など)をどうするかも、この段階で決めておくと後の準備が楽になります。

貸せる車種にも決まりがあります。大型のバスや霊柩車は貸し出せず、マイクロバスを貸すには別の条件があります。

4. 料金と貸渡約款を決める

基本料金、延長料金、オプション、キャンセル料などの料金と、貸出の条件を定めた貸渡約款を用意します。料金と貸渡約款は申請書に添付する書類なので、許可申請の前に決めておきます。営業を始めたら、店頭での掲示やWebサイトへの掲載などでお客様に示す必要があり、あとで変えたときは運輸支局への届出が必要です。料金の決め方は「レンタカーのシーズン料金の決め方」も参考にしてください。

5. 運輸支局に許可を申請する

レンタカー事業は、道路運送法にもとづく「自家用自動車有償貸渡業」として、主たる事務所を管轄する運輸支局の許可が必要です。許可を受けずに車を有償で貸すことはできません。申請の手続きは、運輸支局への事前の相談、申請書と添付書類の作成・提出、審査、許可という流れで進みます。

許可申請に必要な書類

申請書(自家用自動車有償貸渡許可申請書)には、主に次の書類を添付します。様式や書き方、ほかに求められる書類は運輸支局によって違うことがあるため、作り始める前に管轄の運輸支局で確認してください。

書類どんな書類か
貸渡料金と貸渡約款基本料金・延長料金・オプションなどの料金表と、貸出の条件・禁止事項・事故のときの扱いなどを定めた約款
登記簿謄本(個人は住民票)申請する会社の登記簿謄本。個人で始める場合は住民票。これから会社を作る場合は発起人の名簿などを出します
欠格事由に当たらないことの確認書申請者(法人は役員も)が、法令で決められた許可を受けられない事情に当たらないことを確認する書類
事務所別車種別配置車両数一覧表営業所ごとに、どの車種を何台置くかをまとめた表。開業後に毎年出す報告でも同じ形の一覧表を使います
貸渡しの実施計画営業所ごとの責任者、従業員への指導・研修、運送業と見られる行為(運転手付きの貸出など)を防ぐ方法、保険の加入計画、整備管理者の配置計画などをまとめた計画書

運輸支局によっては、営業所や車両の保管場所の位置図・配置図、保険の加入を示す書類などを求められることもあります。書類に不足や修正があると時間がかかるため、余裕を持って準備しましょう。申請からわナンバー登録までの手続きは「わナンバーの取得方法」で詳しく解説しています。

整備管理者の役割と選任

整備管理者は、車両の点検・整備を管理する責任者です。お客様に安全な車を貸し出すために、主に次のような役割を担います。

  • 日常点検の方法を決め、点検が行われているかを確かめる
  • 点検の結果から、その車を貸し出してよいかを判断する
  • 定期点検や整備の計画を立て、記録を管理する
  • 車両の保管場所(車庫)を管理する

配置する車両の台数や車種によっては、営業所(車両の使用の本拠)ごとに整備管理者を選任し、運輸支局に届け出る必要があります。整備管理者になるには、整備の実務の経験や資格などの要件があります。自分の事業で選任が必要か、だれが要件を満たすかは、計画している台数・車種をもとに管轄の運輸支局に確認してください。選任が必要ない場合も、申請の実施計画には整備をどう管理するかを書くため、点検・整備の担当者は決めておきましょう。

6. 車両をわナンバーに登録する

許可を受けたら、貸し出す車両をレンタカー(わナンバー)として登録します。登録が済んだ車両から貸し出せるようになります。わナンバーへの登録は許可を受けたあとになるため、車両を買う時期や今の車の登録を変える時期は、運輸支局に相談しながら決めると手続きの順番が前後せずに済みます。

わナンバーの車は、自家用の車とは車検や定期点検の間隔が違い、点検の回数が増える車種があります。車検・点検の時期は、車両をそろえる段階で確認しておくと、整備の費用も見込みやすくなります。

7. 予約の受付と書類の準備をして、営業を始める

営業を始める前に、日々の業務の回し方を決めておきます。

  • 予約の受け方:電話・店頭だけか、自社の予約サイトや楽天トラベル・じゃらんなどのOTAでも受けるか
  • 空き状況の管理:どの車がいつ空いているかを、誰でもすぐに確認できるようにする
  • 書類:貸出のたびに貸渡証を作ってお客様に渡し、貸渡簿を残す
  • 車両の点検:貸出前後の車の状態や、日常点検の記録を残す
  • お客様の情報:運転免許証の確認と、連絡先・利用履歴の管理

台数が少ないうちは手書きやエクセルでも回りますが、予約の受付先が増えると、予約の見落としや二重予約が起きやすくなります。予約の窓口の考え方は「OTAと自社予約サイトの使い分け」、貸渡証・貸渡簿に書くことは「貸渡証と貸渡簿の違い」で解説しています。

グランドレンタカーの在庫カレンダーの画面

8. 営業開始後も、記録と報告を続ける

営業を始めたあとも、貸渡簿の保存や車両の点検、車検の管理が続きます。料金や貸渡約款を変えたとき、営業所や車両の数を変えるときなど、運輸支局への届出が必要になる手続きもあります。また、年に1回、貸出の実績をまとめた貸渡実績報告書を運輸支局に提出します。日々の予約や貸出の記録をきちんと残しておくと、報告書の作成も楽になります。

貸渡実績報告書の一覧画面。年度ごとの報告書をダウンロードできる

開業準備のチェックリスト

準備すること確認するポイント
事業の形台数、お客様、営業時間、予約の受け方、今ある車や駐車場を使えるか
営業所・保管場所レンタカーとして使えるか、位置図・配置図が必要か
車両・保険許可の基準を満たす保険、貸せる車種、補償制度
料金・貸渡約款基本料金、延長・キャンセル料、貸出の条件、お客様への示し方
許可申請管轄の運輸支局への事前の相談、添付書類(料金・約款、登記簿謄本、確認書、配置車両数一覧表、実施計画)
整備管理者選任が必要か(運輸支局に確認)、点検・整備の担当者と記録の方法
わナンバー登録貸し出す車両の登録
営業の準備予約の受付、空き状況の管理、貸渡証・貸渡簿、点検の記録
営業開始後貸渡簿の保存、車検・点検の管理、料金・約款を変えたときの届出、年1回の貸渡実績報告書

よくある質問

少ない台数でも始められますか?

始められます。今ある車や駐車場を使えば、初期の負担を抑えて始めやすくなります。必要な条件は、管轄の運輸支局に確認してください。

許可の申請は自分でできますか?

自分で申請することもできます。書類の準備に不安がある場合は、運輸支局に事前に相談したり、行政書士に依頼したりする方法もあります。

許可が下りるまでどのくらいかかりますか?

審査にかかる期間は運輸支局や時期、書類の状況によって違います。開業日から逆算して、事前の相談の段階で目安を確認しておきましょう。書類に不足があると、その分だけ遅れます。

整備管理者は必ず置かなければいけませんか?

配置する車両の台数や車種によって、選任が必要かどうかが変わります。計画している台数・車種を伝えて、管轄の運輸支局に確認してください。選任が必要ない場合も、点検・整備の担当者は決めておきます。

開業前から管理システムを入れたほうがよいですか?

台数が少ないうちは必須ではありませんが、ネット予約やOTAの予約を受ける予定があるなら、最初から予約と空き状況をまとめて管理できるようにしておくと、二重予約を防ぎやすくなります。システムの選び方は「レンタカー管理システムの選び方」をご覧ください。

※この記事は、国土交通省の通達(自旅第138号)の内容を公示した富山運輸支局の公示(令和4年6月1日)、国土交通省のレンタカーのページ、整備管理者は道路運送車両法をもとにしています。取扱いが変わることもあるため、最新の内容は管轄の運輸支局に確認してください。

グランドレンタカーなら開業後の業務をまとめて管理できます

グランドレンタカーは、レンタカー事業者向けの予約・管理システムです。在庫カレンダー、予約・車両・顧客の管理、貸渡証・貸渡簿の発行、自社の予約サイト、OTA予約メールの取り込み、貸渡実績報告書の作成まで、開業後の業務をまとめて管理できます。スマートフォンやタブレットからも使えるので、少人数でも受付や書類の手間を減らせます。

詳しくはレンタカー予約システムと機能一覧、「貸渡簿・貸渡証の作成と印刷」「貸渡実績報告書の自動作成」、料金は料金プランをご覧ください。30日間の無料お試しで、開業前に実際の操作感を確かめられます。

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